•  エホバの証しょう人にんは特とく定ていの祝しゅく日じつを祝いわうかどうか，どのように決きめていますか

•  エホバの証しょう人にんが特とく定ていの祝しゅく日じつを祝いわわないとしても，家か族ぞくを大たい切せつに思おもっていますか

•  エホバの証しょう人にんは特とく定ていの祝しゅく日じつを祝いわう人ひとに反はん対たいしますか

 エホバの証しょう人にんは特とく定ていの祝しゅく日じつを祝いわうかどうか決けっ定ていするに当あたり，聖せい書しょを調しらべます。祝しゅく日じつや記き念ねん日びの中なかには，聖せい書しょの原げん則そくに明めい確かくに反はんするものがあります。そういう祝しゅく日じつや記き念ねん日びには参さん加かしません。しかし，そうでないものについては，「神かみにも人ひとにもとがを犯おかしていないとの自じ覚かくを持もてるよう」，各かく自じが良りょう心しん的てきに判はん断だんします。（使し徒と 24:16）

 エホバの証しょう人にんが特とく定ていの祝しゅく日じつを祝いわうかどうかを決けっ定ていする際さいに考こう慮りょする点てんを挙あげましょう。 a

•   その祝しゅく日じつは非ひ聖せい書しょ的てきな教おしえに基もとづいていないか

   聖せい書しょの原げん則そく: 「『彼かれらの中なかから出でて，離はなれよ』と，エホバは言いわれる。『そして汚けがれた物ものに触ふれるのをやめよ』」。（コリント第だい二に 6:15-17）

   汚けがれた教おしえ，つまり聖せい書しょに反はんする教おしえから完かん全ぜんに離はなれるため，エホバの証しょう人にんは次つぎのような特とく色しょくを持もつ祝しゅく日じつを祝いわいません。

   異い教きょうの神かみ々がみの教おしえや崇すう拝はいを起き源げんとする祝しゅく日じつ。イエスはこう言いいました。「あなたの神かみエホバをあなたは崇すう拝はいしなければならず，この方かただけに神しん聖せいな奉ほう仕しをささげなければならない」。（マタイ 4:10）エホバの証しょう人にんはその命めい令れいに従したがい，クリスマス，イースター，メーデー b などを祝いわいません。それらはエホバ神かみではなく異い教きょうの神かみ々がみの崇すう拝はいを起き源げんとしているからです。また，次つぎのような祝いわいにも参さん加かしません。

  •  クワンザ。この名めい称しょうは「『初はつ物もの』を意い味みするスワヒリ語ごのマトゥンダ･ヤ･クワンザから来きており，この祝しゅく日じつが，アフリカ史し最さい初しょ期きの収しゅう穫かくの祝いわいに由ゆ来らいすることを示し唆さしている」。（「黒こく人じん研けん究きゅう百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）クワンザを宗しゅう教きょうとは無む関かん係けいな祝しゅく日じつと見みる人ひともいますが，「アフリカ宗しゅう教きょう百ひゃっ科か事じ典てん」（英えい語ご）はクワンザを，初はつ物ものが「神かみ々がみや先せん祖ぞに感かん謝しゃして捧ささげられる」アフリカの祭まつりに相そう当とうするとしています。また，「アフリカン･アメリカン的てきな祝しゅく日じつであるクワンザには，先せん祖ぞから与あたえられた命いのちの祝しゅく福ふくに対たいする感かん謝しゃが反はん映えいされている」とも述のべています。

  •  中ちゅう秋しゅう節せつ。これは「月つきの女め神がみをあがめる祭まつり」です。（「世せ界かいの祝しゅく日じつ･祭まつり･記き念ねん日び辞じ典てん」[英えい語ご]）この祝しゅく日じつには，「女め神がみの前まえで女じょ性せいたちが身みをかがめること（中ちゅう国ごくのいわゆる叩こう頭とう[こうとう]の礼れい）に関かん係けいした」儀ぎ式しきが含ふくまれます。（「世せ界かいの宗しゅう教きょう 信しん条じょうと慣かん行こうに関かんする総そう合ごう百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）

  •  ナウルーズ（ノウルーズ）。「この祭まつりの起き源げんには，ゾロアスター教きょうが関かん係けいしている。これは古こ代だいのゾロアスター教きょうの暦こよみで，最もっとも神しん聖せいな日ひの一ひとつとされている。……ゾロアスター教きょうの伝でん統とうによれば，寒かん冷れい期きに冬ふゆの神かみによって地ち下かに追おいやられた[ラピースウィン]として知しられる正しょう午ごの神かみが，ノウルーズの日ひの正しょう午ごに祝いわいと共ともに迎むかえられる」。（国こく際さい連れん合ごう教きょう育いく科か学がく文ぶん化か機き関かん）

  •  シャベヤルダー。「ペルシャの秘ひ密みつの歴れき史しにおけるスーフィズム」（英えい語ご）という本ほんによると，冬とう至じを祝いわうこの祝しゅく日じつは，光ひかりの神かみである「ミトラの崇すう拝はいと明あきらかに関かん連れんして」います。ローマやギリシャの太たい陽よう神しんの崇すう拝はいとのつながりも指し摘てきされています。 c

  •  感かん謝しゃ祭さい。クワンザ同どう様ようこの祝しゅく日じつも，多おおくの神かみ々がみをたたえる古こ代だいの収しゅう穫かくの祝いわいから来きています。時ときたつうちに，「この古こ代だいの民みん衆しゅうの伝でん統とうはキリスト教きょう会かいのものとして吸きゅう収しゅうされ」ました。（「敬けい虔けんなる大だい冒ぼう険けん 最さい初しょの感かん謝しゃ祭さいの巡じゅん礼れい者しゃと神しん話わ」[英えい語ご]）

   迷めい信しんや幸こう運うんの神かみへの信しん仰こうに基もとづく祝しゅく日じつ。聖せい書しょでは，「幸こう運うんの神かみのために食しょく卓たくを整ととのえる者もの」は「エホバを捨すてる者もの」に含ふくめられています。（イザヤ 65:11）ですから，エホバの証しょう人にんは次つぎに挙あげるような祝しゅく日じつを祝いわいません。

  •  イワン･クパーラ。「ベラルーシのすべて」と題だいする本ほん（英えい語ご）は，「民みん間かん伝でん承しょうによると，[イワン･クパーラの日ひ]には，勇ゆう気きと幸こう運うんを得えさせる魔ま力りょくが自し然ぜん界かいから放ほう出しゅつされる」と述のべています。もともとは夏げ至しを祝いわう異い教きょうの祝しゅく日じつでしたが，「現げん代だいロシア文ぶん化か百ひゃっ科か事じ典てん」（英えい語ご）によると，「キリスト教きょうが受うけ入いれられた後あと，この日ひは教きょう会かいの祝しゅく日じつ[バプテストのヨハネをまつる「聖せい人じんの日ひ」]と混まぜ合あわされ」ました。

  •  旧きゅう正しょう月がつの祝いわい（中ちゅう国ごくや韓かん国こくの新しん年ねんの祝いわい）。「一いち年ねんのこの時じ期き，家か族ぞく，友ゆう人じん，親しん族ぞくの主おもな関かん心しん事じは，幸こう運うんを確かく保ほし，神かみ々がみや霊れいたちに敬けい意いを払はらい，新しん年ねんの福ふくを祈いのること」です。（「月つき餅もちと腹はらをすかせた鬼おにたち 中ちゅう国ごくの祝しゅく祭さい」[英えい語ご]）韓かん国こくでも正しょう月がつには，「先せん祖ぞを拝おがみ，悪あく霊れいを払はらって新しん年ねんの幸こう運うんを得え，新しん年ねんを占うらない」ます。（「世せ界かいの新しん年ねんの祝いわい百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）

   霊れい魂こん不ふ滅めつの教おしえに基もとづく祝しゅく日じつ。聖せい書しょは，魂たましいは死しぬとはっきり述のべています。（エゼキエル 18:4）ですから，エホバの証しょう人にんは次つぎに挙あげるような祝しゅく日じつを祝いわいません。霊れい魂こん不ふ滅めつの教おしえを広ひろめる祝しゅく日じつだからです。

  •  万ばん霊れい節せつ（諸しょ死し者しゃの記き念ねん日び）。「新しんカトリック百ひゃっ科か事じ典てん」（英えい語ご）によれば，これは「亡なくなった信しん徒とを記き念ねんする」日ひです。「中ちゅう世せいを通つうじて，煉れん獄ごくにある魂たましいがこの日ひに，鬼き火か，魔ま女じょ，ヒキガエルなどになって現あらわわれるという信しん条じょうは一いっ般ぱん的てきだった。生せい前ぜんに自じ分ぶんたちを苦くるしめた者ものたちに現あらわわれるのである」。

  •  清せい明めい節せつ，および「腹はらをすかせた鬼おにたちの祭まつり」（中ちゅう元げん節せつ）。この2つの祭まつりは先せん祖ぞをあがめるために行おこなわれます。「世せ界かいの儀ぎ式しき 出しゅっ産さん祝いわいから葬そう式しきまで」と題だいする本ほん（英えい語ご）によると，清せい明めい節せつには，「死し者しゃが飢うえたり喉のどが渇かわいたりお金かねに困こまったりしないよう，飲いん食しょく物ぶつや紙かみのお金かねが燃もやされ」ます。その本ほんはさらにこう述のべています。「この鬼き月げつの間あいだずっと，とりわけ満まん月げつの夜よるには，死し者しゃと生せい者しゃの関かん係けいが強つよまる[と参さん加か者しゃは信しんじている]。よって，死し者しゃをなだめ先せん祖ぞをうやまうための準じゅん備びが重じゅう要ようになる」。

  •  秋しゅう夕ゆう（チュソク）。「コリアンの伝でん統とう その宗しゅう教きょう･社しゃ会かい･倫りん理り」という本ほん（英えい語ご）によると，この祭まつりには「死し者しゃの魂たましいに食たべ物ものやぶどう酒しゅをささげる」ことが含ふくまれます。その捧ささげ物ものは「死し後ごも魂たましいが生いき続つづけるという信しん仰こう」を反はん映えいしています。

   オカルトがからんだ祝しゅく日じつ。聖せい書しょはこう言いっています。「占うらないに頼たよる者もの，魔ま術じゅつを行おこなう者もの，吉きっ凶きょうの兆きざしを求もとめる者もの，呪じゅ術じゅつを行おこなう者もの，また，まじないで他たの人ひとを縛しばる者もの，霊れい媒ばいに相そう談だんする者もの，出で来き事ごとの職しょく業ぎょう的てき予よ告こく者しゃ，死し者しゃに問とい尋たずねる者もの……はエホバにとって忌いむべきものであ[る]」。（申しん命めい記き 18:10-12）占せん星せい術じゅつなどのオカルトと全まったくかかわらないようにするため，エホバの証しょう人にんはハロウィーンをはじめ，次つぎのような祝しゅく日じつを祝いわいません。

  •  シンハラ族ぞくとタミル族ぞくの新しん年ねんの祝いわい。「この行ぎょう事じに関かん係けいした伝でん統とう儀ぎ式しきには……占せん星せい術じゅつで縁えん起ぎがよいとされる時じ期きに特とく定ていの活かつ動どうを行おこなうことが含ふくまれる」。（「スリランカ百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）

  •  ソンクラーン。このアジアの祭まつりの名な前まえは，「“移い動どう”あるいは“変へん化か”を意い味みするサンスクリット語ご……から来きており，[この祭まつりでは]太たい陽ようが黄おう道どう十じゅう二に星せい座ざの牡お羊ひつじ座ざに移い動どうしたことを記き念ねん」します。（「食しょく物もつ･祭まつり･信しん仰こう 世せ界かいの宗しゅう教きょうの食しょく文ぶん化か百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）

   イエスの犠ぎ牲せいによって終おわった，モーセの律りっ法ぽうに由ゆ来らいした祝いわい。「キリストは律りっ法ぽうの終おわりであ[る]」と聖せい書しょは述のべています。（ローマ 10:4）モーセの律りっ法ぽうは古こ代だいイスラエルに与あたえられたものとはいえ，クリスチャンはその原げん則そくから学まなぶことができます。しかし，律りっ法ぽうで規き定ていされていた祭まつり，特とくに，メシアの到とう来らいを示し唆さしていた祭まつりは祝いわいません。メシアは到とう来らいしたからです。聖せい書しょは，「それらの事ことは来きたるべきものの影かげであって，その実じっ体たいはキリストに属ぞくしている」と言いっています。（コロサイ 2:17）メシアがすでに到とう来らいし祭まつりは役やく目めを終おえたこと，また幾いくつかの祭まつりが非ひ聖せい書しょ的てきな習しゅう慣かんを取とり入いれていることを考かんがえ，エホバの証しょう人にんは次つぎに挙あげるような祭まつりを祝いわいません。

  •  ハヌッカ（ハヌカ）。これは，エルサレムにあるユダヤ教きょうの神しん殿でんの再さい献けん納のうを記き念ねんする祭まつりです。とはいえ聖せい書しょは，イエスが，「手てで造つくったのではない，すなわち，この創そう造ぞう界かいのものではない，より偉い大だいで，より完かん全ぜんな天てん幕まく[神しん殿でん]」の大だい祭さい司しになったことを示しめしています。（ヘブライ 9:11）クリスチャンにとってその霊れい的てき神しん殿でんが，エルサレムの目めに見みえる神しん殿でんに取とって代かわりました。

  •  ロシュ･ハシャナー。これは，ユダヤ暦れきの元がん日じつに行おこなわれる祝いわいです。古こ代だいこの祭まつりでは，神かみに特とく別べつな犠ぎ牲せいがささげられました。（民みん数すう記き 29:1-6）しかしイエス･キリストがメシアとして「犠ぎ牲せいと供そなえ物ものとを絶たえ」させたので，そうした犠ぎ牲せいは神かみにとって無む意い味みなものになりました。（ダニエル 9:26，27）

•   その祝しゅく日じつは信しん仰こう合ごう同どうを促うながすか

   聖せい書しょの原げん則そく: 「忠ちゅう実じつな人ひとが不ふ信しん者じゃとどんな分ぶんを共ともに持もつのでしょうか。神かみの神しん殿でんと偶ぐう像ぞうにどんな一いっ致ちがあるでしょうか」。（コリント第だい二に 6:15-17）

   エホバの証しょう人にんは隣りん人じんと平へい和わな関かん係けいを築きずき，他たの人ひとの信しん仰こうの自じ由ゆうを尊そん重ちょうしますが，信しん仰こう合ごう同どうを促うながす次つぎのような祝いわいには参さん加かしません。

   信しん条じょうの違ちがう人ひとたちが一いっ緒しょに集あつまる宗しゅう教きょう行ぎょう事じ。神かみは異い教きょう徒とが住すむ土と地ちにご自じ分ぶんの民たみを導みちびいた時とき，こう言いいました。「あなたは彼かれらまた彼かれらの神かみ々がみと契けい約やくを結むすんではならない。……あなたが彼かれらの神かみ々がみに仕つかえることになれば，それはあなたにとってわなとなるであろう」。（出しゅつエジプト記き 23:32，33）ですから，エホバの証しょう人にんは次つぎのような祝いわいには参さん加かしません。

  •  ロイクラトン。タイの祭まつり。祭まつりの間あいだ，「人ひと々びとは木きの葉はで入いれ物ものを作つくり，ろうそくか線せん香こうを立たてて水みずに浮うかべる。木きの葉はの舟ふねは不ふ幸こうを運はこび去さると言いわれる。この祭まつりは仏ぶつ陀だ（ぶつだ）の聖せいなる足あし跡せきをあがめるためのものである」。（「仏ぶっ教きょう百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）

  •  悔くい改あらための日ひ。パプアニューギニアの「ザ･ナショナル」紙し（英えい語ご）で，同どう国こくの政せい府ふ関かん係けい者しゃは，この行ぎょう事じの参さん加か者しゃは「キリスト教きょうの基き本ほん的てきな教おしえに同どう意いしている」と語かたり，この日ひは「我わが国くにのキリスト教きょう的てき信しん念ねんの土ど台だいになっている」と語かたりました。

  •  ウェーサーカ。「仏ぶっ教きょうの聖せいなる日ひの中なかで最もっとも神しん聖せいな日ひ。仏ぶつ陀だの生せい誕たん，その悟さとり，その死し，涅ね槃はん（ねはん）を祝いわう」。（「世せ界かいの祝しゅく日じつ･祭まつり･記き念ねん日び辞じ典てん」）

   聖せい書しょが教おしえていない宗しゅう教きょう的てき伝でん統とうに基もとづく祝いわい。イエスは宗しゅう教きょう指し導どう者しゃたちに，「あなた方がたは，自じ分ぶんたちの伝でん統とうのゆえに神かみの言こと葉ばを無むにしています」と述のべました。そして，彼かれらの崇すう拝はいは「人にん間げんの命めい令れいを教きょう理りとして教おしえ」ているので価か値ちがない，とも語かたりました。（マタイ 15:6，9）エホバの証しょう人にんはこの警けい告こくを真しん剣けんに受うけ止とめているため，祝いわわない宗しゅう教きょう的てき祝しゅく祭さいは少すくなくありません。

  •  エピファニー（公こう現げん祭さい，三さん賢けん王おう礼れい拝はいの日ひ，テムカト，またはロス･レイエス･マーゴス）。占せん星せい術じゅつ者しゃたちがイエスに会あいに来きたこと，あるいはイエスのバプテスマを記き念ねんする祝いわい。この祭まつりは，「川かわの神かみ々がみをあがめる，春はるに行おこなわれる異い教きょうの祭まつりをキリスト教きょう化かしたもの」です。（「クリスマス百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）関かん連れんした祭まつりであるテムカトはこの「伝でん統とうに深ふかく根ねざして」います。（「古こ代だい世せ界かいにおける社しゃ会かい･文ぶん化か百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）

  •  聖せい母ぼ被ひ昇しょう天てん祭さい。この祭まつりは，イエスの母ははマリアが肉にく体たいを着つけて昇しょう天てんしたという信しん仰こうと関かん係けいがあります。「宗しゅう教きょうと社しゃ会かい ファンダメンタリズム百ひゃっ科か事じ典てん」（英えい語ご）は，「この教おしえは初しょ期きのクリスチャンの間あいだでは知しられておらず，聖せい書しょにも出でてこない」と述のべています。

  •  無む原げん罪ざい懐かい胎たいの祝しゅく日じつ。「[マリアの]無む原げん罪ざいの懐かい胎たいということは，聖せい書しょの中なかでは明めい確かくには教おしえられていない……。これは教きょう会かいが生うみ出だした教おしえである」。（「新しんカトリック百ひゃっ科か事じ典てん」）

  •  四し旬じゅん節せつ。「新しんカトリック百ひゃっ科か事じ典てん」によると，ざんげと断だん食じきを特とく色しょくとするこの期き間かんは，聖せい書しょが書かき終おえられてから200年ねん以い上じょうたった「4世せい紀きに」定てい着ちゃくしました。同どう百ひゃっ科か事じ典てんは四し旬じゅん節せつの初しょ日にちについて，こう述のべています。「信しん者じゃが『灰はいの水すい曜よう日び』に灰はいをつける習しゅう慣かんは，1091年ねんのベネベンタム宗しゅう教きょう会かい議ぎ以い降こう，普ふ及きゅうした」。

  •  メスカル（またはマスカル）。「中ちゅう世せいの社しゃ会かいと文ぶん化か百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]によると，エチオピアのこの行ぎょう事じは，「大おおきな火ひをたいて周しゅう囲いで踊おどりながら，真しん実じつの十じゅう字じ架か（キリストがはりつけにされた十じゅう字じ架か）を見みつけたこと」を祝いわう祭まつりです。しかし，エホバの証しょう人にんは十じゅう字じ架かを崇すう拝はいに用もちいません。

•   その祝しゅく日じつは特とく定ていの人じん物ぶつや組そ織しき，国こっ家かの象しょう徴ちょうをあがめていないか

   聖せい書しょの原げん則そく: 「エホバはこのように言いわれた。『地ちの人ひとに依より頼たのみ，しかも肉にくを自じ分ぶんの腕うでとし，その心こころがエホバからそれて行いく強きょう健けんな者ものはのろわれる』」。（エレミヤ 17:5）

   エホバの証しょう人にんは人ひと々びとへの愛あいを表あらわし，ときには祈いのることさえしますが，次つぎのような行ぎょう事じや祝いわいには参さん加かしません。

   支し配はい者しゃや著ちょ名めい人じんをたたえる祝しゅく日じつ。聖せい書しょにはこうあります。「あなた方がたは自じ分ぶんのために，息いきがその鼻び孔こうにある地ちの人ひとから離はなれていよ。どんな根こん拠きょがあってその人ひとが考こう慮りょに入いれられるというのか」。（イザヤ 2:22）ですから，エホバの証しょう人にんは国こく王おうの誕たん生じょう日びなどを祝いわいません。

   国こっ旗きの祝いわい。エホバの証しょう人にんは国こっ旗きの日ひを祝いわいません。聖せい書しょは，「自じ分ぶんを偶ぐう像ぞうから守まもりなさい」と言いっているからです。（ヨハネ第だい一いち 5:21）旗はたは偶ぐう像ぞうではなく，崇すう拝はいの対たい象しょうとはみなせないという人ひともいますが，歴れき史し家かカールトン･J･H･ヘーズは，「国こっ家か主しゅ義ぎの信しん仰こうの主しゅ要ような象しょう徴ちょうならびに崇すう拝はいの中ちゅう心しん的てき対たい象しょう物ぶつは国こっ旗きである」と述のべています。

   聖せい人じんをあがめる祝しゅく日じつや行ぎょう事じ。神かみを恐おそれるある人ひとが使し徒とペテロにひれ伏ふした時ときにどんなことがあったでしょうか。こう書かかれています。「ペテロは彼かれの身みを起おこして言いった，『立たちなさい。私わたしも人にん間げんです』」。（使し徒と 10:25，26）ペテロも他たの使し徒とたちも，特とく別べつな栄えい誉よを受うけたり崇すう拝はいされたりするのを拒こばんだので，エホバの証しょう人にんは，いわゆる聖せい人じんをあがめる次つぎのような行ぎょう事じには参さん加かしません。

  •  万ばん聖せい節せつ。「すべての聖せい人じんをあがめる祭まつり。……この祭まつりの起き源げんは特とく定ていできない」。（「新しんカトリック百ひゃっ科か事じ典てん」）

  •  グアダルーペの聖せい母ぼ祭さい。「メキシコの守しゅ護ご聖せい人じん」をあがめる祭まつりで，この聖せい人じんをイエスの母ははマリアと見みる人ひとたちもいます。マリアは1531年ねん，奇き跡せき的てきにこの地ちに現あらわわれたと伝つたえられています。（「グリーンウッド ラテン文ぶん学がく百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）

  •  聖せい名めい祝しゅく日じつ。「世せ界かいの儀ぎ式しき 出しゅっ産さん祝いわいから葬そう式しきまで」と題だいする本ほんはこの日ひについて，「子こどもがバプテスマや堅けん信しん礼れいで付つけられる名な前まえの由ゆ来らいとなった聖せい人じんの祝しゅく日じつ」であり，「きわめて宗しゅう教きょう色しょくの強つよい日ひ」としています。

   政せい治じ運うん動どうや社しゃ会かい運うん動どうを支し持じする祝しゅく日じつ。聖せい書しょは，「エホバのもとに避ひ難なんすることは地ちの人ひとに依より頼たのむことに勝まさる」と言いっています。（詩し編へん 118:8，9）エホバの証しょう人にんは，人にん間げんが世せ界かいの諸しょ問もん題だいを解かい決けつできるとは考かんがえません。そうできるのは神かみだけです。その立たち場ばを示しめすため，政せい治じ運うん動どうや社しゃ会かい運うん動どうを支し持じする「青せい少しょう年ねんデー」や「女じょ性せいデー」などには参さん加かしません。同おなじ理り由ゆうで，「解かい放ほう記き念ねん日び」やそれに類るい似じした祝しゅく日じつは祝いわいません。神かみの王おう国こくが人じん種しゅ差さ別べつや不ふ公こう平へいを解かい決けつすることに希き望ぼうを置おいています。（ローマ 2:11; 8:21）

•   その祝しゅく日じつは特とく定ていの国くにや民みん族ぞくを高たかめていないか

   聖せい書しょの原げん則そく: 「神かみ[は]不ふ公こう平へいな方かたではなく，どの国こく民みんでも，神かみを恐おそれ，義ぎを行おこなう人ひとは神かみに受うけ入いれられる」。（使し徒と 10:34，35）

   多おおくのエホバの証しょう人にんは母ぼ国こくに愛あい着ちゃくを感かんじていますが，国くにや民みん族ぞくを高たかめる次つぎのような祝しゅく日じつは祝いわいません。

   軍ぐん隊たいをたたえる行ぎょう事じ。イエスは戦せん争そうを奨しょう励れいすることはなく，むしろ，弟で子したちに「あなた方がたの敵てきを愛あいしつづけ，あなた方がたを迫はく害がいしている者ものたちのために祈いのりつづけなさい」と教おしえました。（マタイ 5:44）ですから，エホバの証しょう人にんは，兵へい士しをたたえる次つぎのような祝しゅく日じつを祝いわいません。

  •  アンザック･デー。「アンザックはオーストラリア･ニュージーランド軍ぐん団だんの略りゃく称しょう」であり，「アンザック･デーは時ときたつうちに，戦せん没ぼつ者しゃ記き念ねん日びとなった」。（「オーストラリア歴れき史し辞じ典てん」[英えい語ご]）

  •  復ふく員いん軍ぐん人じんの日ひ（休きゅう戦せん記き念ねん日び，リメンバランス･デー，メモリアルデー）。「退たい役えき軍ぐん人じんと戦せん没ぼつ者しゃ」をたたえる祝しゅく日じつです。（「ブリタニカ百ひゃっ科か事じ典てん」[英えい語ご]）

   国くにの歴れき史しや独どく立りつをたたえる祝しゅく日じつ。イエスは弟で子したちについて，こう語かたりました。「わたしが世よのものではないのと同おなじように，彼かれらも世よのものではありません」。（ヨハネ 17:16）エホバの証しょう人にんは国くにの歴れき史しについて意い欲よく的てきに学まなびますが，次つぎのような行ぎょう事じには参さん加かしません。

  •  オーストラリア･デー。「ワールドマーク 文ぶん化かと生せい活かつ百ひゃっ科か事じ典てん」（英えい語ご）によると，これは，「1788年ねんに英えい国こくの兵へい士したちが，旗はたを掲かかげてオーストラリアを新あらたな植しょく民みん地ちと宣せん言げんした日ひ」を記き念ねんする祝しゅく日じつです。

  •  ガイ･フォークス捕ほ縛ばく記き念ねん日び。「1605年ねん，ガイ･フォークス率ひきいるカトリック教きょう徒とが国こく王おうジェームス1世せいと政せい府ふ高こう官かんの爆ばく死しを企くわだてたものの，未み遂ついに終おわったことを記き念ねんする国こく民みんの祝しゅく日じつ」。（「英えい国こく民みん間かん伝でん承しょう辞じ典てん」[英えい語ご]）

  •  独どく立りつ記き念ねん日び。幾いくつもの国くにで，「年ねんに1度ど，独どく立りつ国こっ家かとしての始はじまりを記き念ねんする日ひ」とされています。（「メリアム･ウェブスター大だい辞じ典てん」[英えい語ご]）

•   その祝しゅく日じつには節せつ度どやモラルに欠かけた行こう動どうがつきものか

   聖せい書しょの原げん則そく: 「過すぎ去さった時ときの間あいだ，あなた方がたは，みだらな行おこない，欲よく情じょう，過か度どの飲いん酒しゅ，浮うかれ騒さわぎ，飲のみくらべ，無む法ほうな偶ぐう像ぞう礼れい拝はいに傾かたむいていましたが，諸しょ国こく民みんの欲ほっするところを行おこなうのはそれで十じゅう分ぶんだからです」。（ペテロ第だい一いち 4:3）

   エホバの証しょう人にんはこの原げん則そくに従したがい，飲のみ過すぎやばか騒さわぎが伴ともなう祝いわいを避さけます。エホバの証しょう人にんは友ゆう人じんとの団だんらんを楽たのしみますが，飲のむとしてもお酒さけはほどほどにするようにしています。次つぎの聖せい書しょの原げん則そくに従したがえるよう最さい善ぜんを尽つくします。「あなた方がたは，食たべるにしても，飲のむにしても，あるいはほかのどんなことをするにしても，すべての事ことを神かみの栄えい光こうのためにしなさい」。（コリント第だい一いち 10:31）

   ですからエホバの証しょう人にんは，聖せい書しょが非ひとしている慎つつしみの欠かけた行こう動どうを促うながすカーニバルや，それに類るいした祭まつりには参さん加かしません。ユダヤのプリムの祭まつりもその一ひとつです。この祭まつりは西せい暦れき前ぜん5世せい紀きのユダヤ人じんの救きゅう出しゅつを記き念ねんする祭まつりとして長ながく行おこなわれてきましたが，「ユダヤ教きょうの真しん髄ずい」と題だいする本ほん（英えい語ご）は，今いまや「マルディ･グラつまりカーニバルのユダヤ版ばんといっても過か言ごんではない」と述のべています。この祭まつりには，「仮か装そう（たいてい女じょ装そう），奔ほん放ぽうな振ふる舞まい，大たい酒しゅ，ばか騒さわぎがつきもの」です。

 はい，思おもっています。聖せい書しょは家か族ぞくがどんな信しん仰こうを持もっていても，その全ぜん員いんに愛あいと敬けい意いを示しめすように教おしえています。（ペテロ第だい一いち 3:1，2，7）エホバの証しょう人にんになった家か族ぞくが特とく定ていの祝しゅく日じつを祝いわわなくなったら，腹はらを立たてたり，がっかりしたりする人ひともいるでしょう。裏うら切ぎられたとさえ思おもうかもしれません。ですから，エホバの証しょう人にんの多おおくは，家か族ぞくや親しん族ぞくへの愛あいを積せっ極きょく的てきに伝つたえ，自じ分ぶんが特とく定ていの祝しゅく日じつを祝いわわなくなった理り由ゆうを敬けい意いをこめて説せつ明めいし，別べつの機き会かいに時じ間かんをとって家か族ぞくや親しん族ぞくを訪たずねるようにしています。

 いいえ。エホバの証しょう人にんは個こ人じんの決けっ定ていを尊そん重ちょうします。（ヨシュア 24:15）どんな信しん条じょうを持もっているとしても，「あらゆる人ひとを敬うやまい」ます。（ペテロ第だい一いち 2:17）