また別べつの難むずかしさもあります。ニコラとセリーヌは，フランス支し部ぶからの割わり当あてで別べつの会かい衆しゅうに移い動どうすることになりました。こう言いっています。「初はじめはわくわくしていましたが，以い前ぜんの会かい衆しゅうの兄きょう弟だいたちと会あえなくてさみしくなってきました。新あたらしい会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいたちとまだそれほど仲なか良よくなれていませんでした」。 a こういう大たい変へんさがあっても，新あたらしい会かい衆しゅうで楽たのしくやっていけます。どうしたらいいでしょうか。周まわりの人ひとはどんなことができるでしょうか。そうすることはどのようにお互たがいのためになるでしょうか。

新あたらしい会かい衆しゅうに慣なれるための4つのポイント

1. エホバに頼たよる。（詩し 37:5）日に本ほんに住すむ和かず美みは，夫おっとの転てん勤きんで，20年ねんいた会かい衆しゅうを離はなれることになりました。姉し妹まいはどうしたでしょうか。こう言いっています。「エホバに自じ分ぶんの感かんじていた焦あせりやさみしさ，不ふ安あん全すべてを吐と露ろし，その都つ度ど力ちからを得えることができました」。このように，姉し妹まいは自じ分ぶんの「道みちをエホバに委ゆだね」たのです。

どうしたらエホバにもっと頼たよれるでしょうか。植しょく物ぶつが育そだつためには土つちからの水すい分ぶんと養よう分ぶんが必ひつ要ようです。同おなじように，私わたしたちも自じ分ぶんの信しん仰こうを育そだてて強つよめる必ひつ要ようがあります。先さきほどのニコラは，アブラハムやイエス，パウロといったエホバのために多おおくのものを後あとにした人ひとたちの手て本ほんについてじっくり考かんがえました。そうすることによって，エホバが必かならず助たすけてくれるという確かく信しんが強つよまりました。こういう個こ人じん研けん究きゅうを欠かかさないようにすれば，生せい活かつのいろいろな変へん化かに順じゅん応のうすることができるようになります。また学まなんだことを生いかして，新あたらしい会かい衆しゅうで仲なか間まを励はげますこともできるようになります。

2. 比くらべない。（伝でん 7:10）ジュールはベナンからアメリカに引ひっ越こした時とき，文ぶん化かが全ぜん然ぜん違ちがうことに気き付づきました。その時ときのことをこう言いっています。「生うまれてから今いままでのことを，会あう人ひとみんなに全ぜん部ぶ言いわなけれ ばならないという印いん象しょうを受うけました」。以い前ぜんにいた所ところとは全ぜん然ぜん違ちがったので，会かい衆しゅうのみんなと距きょ離りを置おくようになってしまいました。しかし，兄きょう弟だい姉し妹まいたちのことをよく知しっていくと見み方かたが変かわっていきました。こう言いっています。「私わたしたちは地ち球きゅうのどこに住すんでいたとしても，人にん間げんであることに変かわりはありません。自じ分ぶんをどう表ひょう現げんするかが違ちがうだけです。みんなのありのままを受うけ入いれることがとても大たい切せつです」。それで，以い前ぜんにいた会かい衆しゅうと比くらべないようにしましょう。アンリーズという開かい拓たく者しゃの姉し妹まいはこう言いっています。「前まえにいた場ば所しょの良よさを実じっ感かんするために引ひっ越こしたわけではありません。今いまいる所ところで新あたらしいことを学まなびたいと思おもっています」。

以い前ぜんの会かい衆しゅうと比くらべないことは，長ちょう老ろうたちにとっても大たい切せつです。何なにかのやり方かたが違ちがっているからといって，必かならずしもそれが間ま違ちがっているとは限かぎりません。何なにか提てい案あんをする前まえに，会かい衆しゅうやその地ち域いきの状じょう況きょうについてよく知しるようにしましょう。（伝でん 3:1，7後こう半はん）自じ分ぶんの意い見けんを会かい衆しゅうに押おし付つけるよりも，手て本ほんによって教おしえる方ほうがずっと良よいでしょう。（コリ二に 1:24）

3. 会かい衆しゅうの活かつ動どうに参さん加かする。（フィリ 1:27）会かい衆しゅうの移い動どうにはたくさんの時じ間かんやエネルギーが必ひつ要ようです。それでも，移い動どうしたらすぐに会かい衆しゅうの集しゅう会かいに出しゅっ席せきすることは重じゅう要ようです。そして，できるなら王おう国こく会かい館かんに行いって兄きょう弟だい姉し妹まいに会あいましょう。もし新あたらしい会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいがあなたになかなか会あえないとしたら，思おもうようにあなたをサポートすることができないでしょう。ルシンダは，南みなみアフリカの大だい都と市しに2人ふたりの娘むすめと一いっ緒しょに引ひっ越こした時ときのことを振ふり返かえってこう言いっています。「みんなで一いっ緒しょに伝でん道どうに行いったり集しゅう会かいでコメントしたりして，できる限かぎり兄きょう弟だい姉し妹まいとよく知しり合あうようにというアドバイスをもらいました。野や外がい奉ほう仕しのための集あつまりの場ば所しょとして，うちを使つかってもらうこともしました」。

兄きょう弟だい姉し妹まいと「協きょう力りょくし合あって」会かい衆しゅうの活かつ動どうに参さん加かすることは，「良よい知しらせへの信しん仰こうを保たも[つ]」のに役やく立だちます。先さきほどのアンリーズは，いろいろな人ひとと伝でん道どうしてみるよう長ちょう老ろうたちからアドバイスしてもらいました。「会かい衆しゅうになじむために，これはとても大たい切せつなことだと実じっ感かんしました」と姉し妹まいは言いっています。また，王おう国こく会かい館かんの清せい掃そうやメンテナンスなどの活かつ動どうにも参さん加かするなら，ここが自じ分ぶんの会かい衆しゅうだと思おもっている，ということが会かい衆しゅうのみんなに伝つたわります。会かい衆しゅうに関かかわれば関かかわるほど，あなたも会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいもお互たがいに家か族ぞくのように感かんじられるようになるでしょう。

4. 仲なか良よくなる。（コリ二に 6:11-13）仲なか良よくなるためには相あい手てのことをよく知しる必ひつ要ようがあります。それで，集しゅう会かいの前ぜん後ごにみんなのことをよく知しるための時じ間かんをたっぷり取とりましょう。名な前まえを覚おぼえるのもとても良よいことです。相あい手ては名な前まえを呼よんであいさつしてもらえると親したしみを感かんじるものです。こういうことを心こころ掛がけているなら，新あたらしい友とも達だちは増ふえていくでしょう。

 兄きょう弟だい姉し妹まいに受うけ入いれてもらえないのではないかと心しん配ぱいしないでください。飾かざらないそのままの自じ分ぶんを知しってもらうようにしましょう。ルシンダはこう言いっています。「自じ分ぶんの方ほうから兄きょう弟だい姉し妹まいを家いえに招まねくようにしたので，今いまではみんなと仲なか良よくなりました」。私わたしたちも同おなじようにできます。

「互たがいを迎むかえ入いれてください」

新あたらしく来きた兄きょう弟だい姉し妹まいにとって，知しらない人ひとばかりの王おう国こく会かい館かんは緊きん張ちょうするものです。では，そうした兄きょう弟だい姉し妹まいのために何なにができるでしょうか。使し徒とパウロは「キリストが皆みなさんを迎むかえ入いれてくださったように，互たがいを迎むかえ入いれてください」と励はげましています。（ロマ 15:7）長ちょう老ろうたちはキリストに倣ならって新あたらしい兄きょう弟だい姉し妹まいを温あたたかく迎むかえ入いれます。（「 スムーズに会かい衆しゅうを移い動どうするためにできること」の囲かこみを参さん照しょう。）もちろん，子こ供どもを含ふくめ会かい衆しゅうの一人ひとり一人ひとりにも，新あたらしい兄きょう弟だい姉し妹まいと親したしくなるためにできることがあります。

歓かん迎げいの気き持もちを伝つたえるために自じ分ぶんの家いえに招しょう待たいすることもできますが，生せい活かつに慣なれるために必ひつ要ようなサポートをすることもできます。例たとえば，ある姉し妹まいは新あたらしく来きた姉し妹まいのために時じ間かんを取とって街まちを案あん内ないし，バスや電でん車しゃの乗のり方かたを教おしえてあげました。引ひっ越こしてきたその姉し妹まいは，身みぶり手てぶりで案あん内ないしてくれる様よう子すに感かん動どうし，おかげで新あたらしい環かん境きょうに慣なれることができました。

クリスチャンとして成せい長ちょうする

バッタは飛とべるようになるまでに，成せい長ちょうの過か程ていで何なん度ども脱だっ皮ぴをします。同おなじように，新あたらしい会かい衆しゅうに移い動どうする時ときに感かんじる心しん配ぱいを減へらしていくと，いわば自じ分ぶんの羽はねを十じゅう分ぶんに伸のばしてエホバへの奉ほう仕しを楽たのしむことができます。ニコラとセリーヌはこう言いっています。「会かい衆しゅうを移い動どうするというのは，良よいトレーニングの機き会かいになります。新あたらしい人ひとたちと関かかわって，今いままでとは違ちがう環かん境きょうに慣なれていけば，新あたらしい性せい質しつを磨みがくことができ ます」。ジャンシャルルは，新あたらしい会かい衆しゅうに移い動どうして家か族ぞくにどんな良よい影えい響きょうがあったかについてこう言いっています。「会かい衆しゅうを移うつってから，子こ供どもたちはエホバとの絆きずなを強つよめ，さらに成せい長ちょうしています。移い動どうして数すうカ月げつで，娘むすめは週しゅう日じつの集しゅう会かいの割わり当あてを果はたすようになりましたし，息子むすこもバプテスマを受うけていない伝でん道どう者しゃになりました」。

今いまは必ひつ要ようの大おおきな所ところに行いける状じょう況きょうではない，という人ひともいるでしょう。それでも，この記き事じに出でてきたポイントを今いまの会かい衆しゅうで当あてはめて，新あらたな気き持もちで取とり組くんでみてください。エホバに頼たよることは大たい切せつです。伝でん道どうでいろいろな人ひとと働はたらくためによく計けい画かくし，会かい衆しゅうの活かつ動どうにできるだけ参さん加かするようにしましょう。新あたらしい友とも達だちを見みつけ，すでに仲なかの良よい人ひととも絆きずなを深ふかめましょう。新あたらしく来きた人ひとや助たすけを必ひつ要ようとしている人ひとをいろいろな面めんでサポートするなら，真しんのクリスチャンとして愛あいを示しめしていることになります。こうしたことに取とり組くむなら，クリスチャンとしていっそう成せい長ちょうできます。（ヨハ 13:35）「神かみはそのような犠ぎ牲せいをとても喜よろこんでくださいます」。（ヘブ 13:16）

いろいろ大たい変へんなことがあっても，多おおくの兄きょう弟だい姉し妹まいが新あたらしい会かい衆しゅうでの奉ほう仕しを心こころから楽たのしんでいます。あなたもそうできます。アンリーズはこう言いっています。「会かい衆しゅうを移うつって自じ分ぶんの心こころを大おおきく開ひらくことができるようになりました」。和かず美みも確かく信しんを込こめてこう言いっています。「新あらたな会かい衆しゅうへの移い動どうは，これまで経けい験けんしたこともなかったような仕し方かたでエホバの支ささえを実じっ感かんできる素す晴ばらしい機き会かいになります」。ジュールもこう言いっています。「新あたらしい会かい衆しゅうで築きずいてきた友ゆう情じょうのおかげで，独ひとりだと感かんじることはなくなりました。今いまでは家か族ぞくのような会かい衆しゅうから離はなれたくないと思おもっています」。